チャンピオンロード

今日はテストの範囲を聞くため、授業に参加!

重要ポイントだけ聞いてあとは・・・ね♪
テストに全く関係ない話してたので〜ピコピコ。



これから3連休、いっきに追い込みだぁ!!!!!!!!







SIGN OF SOUL
第13話 朝




          あの事件のあった翌朝、
          俺は誰よりも早い朝を迎えた。
          まだ辺りは暗く、物音もしない。
          けど、そこにはうっすらと日は顔を出し、
          皆を目覚めさせてくれている。
          そして、俺もまたその日のように
          誰かを目覚めさせるため顔を出す。
          そう、まだ知らない世界への朝に・・・



ヒロキ:「今、5時か・・・。 そろそろ・・・だな。




          俺は昨日の晩のことを振り返った。
          父さんと母さんと3人で食事を楽しんだこと。
          あんな楽しい食事したのいつ以来だろう?
          もう会えなくなるかもしれないのに、
          あんなに笑っていられたのはなぜだろう?
          きっと、純粋に楽しんでいたんだろうな。
          家族の食事を・・・さ。
          こんな清々しい気持ちは初めてだ!
          だから、俺、もう行くよ。
          今家族と会ったらきっと辛くなる。
          こんな形で別れること、許してくれ。
          きっとまた戻ってきて昨日のように・・・
          ううん、絶対またやるんだ!
          今度は俺を信じてくれる皆で!



          俺はそう心にそっと聞かせ、家を出た。




ヒロキ:「さて、早く神社へ行こう!




          俺は運命の女神が言っていた神社へと向かった。




ヒロキ:「ここだな、運命の女神が待っている場所は。
     ・・・・・・ここはちっとも変わってないよなぁ〜。




          俺は静かに流れる風に身をおいて
          まだ小さい頃の記憶を思い出していた・・・
          そう、ここはよくリサと学校の皆で
          かくれんぼとか鬼ごっことかやっていたな。
          あの頃はまだこの町のことも知らなくって、
          毎日が発見の連続でワクワクしてたっけ。
          見たことのない昆虫やきれいな花や景色や・・・
          もっと知らないことを見つけてみたいって
          そう考えてた頃だったなぁ〜。
          そして今回も・・・ここから見つけるんだ。
          きっと運命の女神がこの場所にしたのは
          このことを思い出させるためなんだろうな。



          俺が風に押されるように神社への階段を上ると、
          そこで待っていたのはある1つの光だった!



ケンジ:「よっ、ヒロキ!」

ヒロキ:「ケ、ケンジ!? どうしてここに!?

ケンジ:「・・・夢で見たんだよ。今日の朝、お前がここに来る夢をな。」

ヒロキ:「夢を? まさか・・・

ケンジ:「そう、お前やリサが言っていた運命の女神に頼まれたんだ。
     ヒロキの背中を押してあげてほしいってな。」

ヒロキ:「ケンジ・・・・・・

ケンジ:「どうして黙って行こうとしたんだよ!
     リサを心配してるのはお前だけじゃないんだぞ!
     それに・・・ほら、俺たち親友じゃねーか?
     何も言わないで別れるなんて水くさいじゃねーか!」

ヒロキ:「ケンジ、それを言うためにこんな朝早くから?

ケンジ:「あったりまえじゃねーかよ!
     お前1人で背負って苦しむなってーの!
     そんなヒロキ、俺は見たくないぜ!
     だから、だからさ・・・・・・元気出してくれよ?」

ヒロキ:「(ケンジ・・・・・・お前って奴は!)
     ありがとうな、ケンジ! 目がはっきり覚めたぜ!

ケンジ:「何言ってるんだよ。目が覚めてもないのにここまで来たのかお前は?」

ヒロキ:「それもそうだな。俺、寝ぼけてたのかな?

ケンジ:「それは寝ぼけてるんじゃなくってただのボケだろ?」

ヒロキ:「あれ、ばれちゃったか!




         アハ! アハハハハハハ・・・!




ヒロキ:「お前って・・・アハハ。本当に可笑しいぜ!

ケンジ:「お前だって変なボケかましやがって!
     でも、いつものヒロキに戻ってよかった。」

ヒロキ:「お前のおかげだよ、ケンジ!
     ケンジが来てくれたから元気が出せたんだ。 ありがとうな!

ケンジ:「礼なんかいいって! それより向こうで運命の女神が待ってるぜ!」

ヒロキ:「そうか。んじゃ俺行ってくるな!

ケンジ:「ああ、絶対戻って来いよ!」

ヒロキ:「ああ! 必ず帰ってきてやるよ!



         こうして俺はケンジのおかげで元気を取り戻し、
         運命の女神が待つ奥の大木へと向かった。
         ・・・そうだ、俺は行くんだ!
         行くのになんで暗い顔してたんだろ?
         こんな顔でリサに会ったらリサはきっと・・・
         それに昨日親が言ってたじゃないか!
         ‘いつも通りの幸せ’ってやつをさ!
         俺がいつも通りじゃなくって何が幸せなんだ!
         父さん、母さん、ケンジ・・・
         俺、もう大丈夫だよ!
         これ以上皆に心配かけっぱなしにしないから!
         今度は俺が皆に勇気を与えてあげるから!
         そう心に誓い、俺は運命の女神が待つ大木へと着いた。



                      (TO BE CONTINUE)



ほらよっ!