えいさっ!
今日の演習・・・半分位できたかな?
ああ、あついー!もう何もない!
SIGN OF SOUL
第8話 疑問
確かに治癒の少女の魂は貰った!さらばだ!!
目の前に現われた闇はそう言い残し、
俺の前で消えていった・・・
そして、いつもと同じ景色が顔を出した。
そう、ある1つを除いては・・・
ダッダッダッダッダッ!
ケンジ:「川村先生! こっちです!」
川村先生:「一体どうしたんだ? 先生を屋上に連れて来て・・・」
闇が消えると同時にケンジと先生がやって来た!
そして、倒れてる俺とリサを見つけてくれた。
2人は闇が放った炎で大怪我をしている俺に
とても驚き、駆け寄った来た・・・
ケンジ:「おい、ヒロキ!? 大丈夫か!?」
ヒロキ:「ケンジ・・・俺は、だいじょうぶだ・・・。
それより、リサを・・・・・・」
ケンジ:「何が大丈夫なんだよ!こんなにひどい怪我してるじゃないか!」
確かにその通りだった。
今の俺は1人じゃ起きられないほど
ひどい怪我をしている!
体中痛くてしゃべるのもやっとだ。
でも、それでも俺はリサが心配なんだ!
リサが無事でいるかどうか、
俺はそのことで頭がいっぱいだった・・・
川村先生:「とりあえず今は病院が先だ!
救急車を呼んでくるから2人を見ていなさい!」
そう言って先生は救急車を呼んでくれた。
俺は薄れいく意識の中、
皆の深刻な顔に見守れながら
リサと共に救急車に運ばれた・・・
ケンジ:「ヒロキ・・・リサ・・・。一体何が起こったって言うんだ・・・!」
川村先生:「2人のことが心配なのか?」
ケンジ:「あったりまえっすよ! ヒロキもリサも俺の親友なんだ!」
川村先生:「・・・だったら行ってあげなさい。
親友だったらそばについてあげなさい。」
ケンジ:「川村先生・・・。ありがとうございます。」
こうしてケンジも一緒に乗せてもらい
俺の体は病院の救急治療室へと運ばれた。
・・・・・・・・
・・・・・・ロ・・・キ・・・・・・
ヒロキ:「(・・・まただ・・・。また誰かが俺を・・・)」
・・・・・・ヒロキ、目を開けて!
ヒロキ:「(この声は・・・・・・あの時の!)
はっ! あなたは・・・運命の女神、なのか?」
運命の女神:「その通りです。
ヒロキよ、あなたに伝えなければならないことがあります!」
ヒロキ:「俺に伝えること?」
運命の女神:「そうです。ヒロキ、あなたと彼女の絡んだ運命のことです。」
ヒロキ:「彼女って・・・リサのことか?
そうだ! リサは、リサはどうなったんだよ!?
あんた知ってるんだろ!? リサは無事なんだろ!?」
運命の女神:「・・・残念ながら、彼女はもう・・・・・・」
ヒロキ:「そんな・・・。」
認めなくなかった、そんなこと!
リサが、リサがあの闇に・・・・・・
でも、俺はあの時微かに見えた。
リサの俺を呼ぶ姿と何か離れていくものを!
でも、そんな非現実的なことある訳ない!
これはきっと夢の続きなんだ!!
そうだ、そうに決まってるんだ!!
今、目の前にいる運命の女神もきっと・・・
そう考えれば考えるほど俺は
運命の女神への疑問が大きくなっていった。
運命の女神:「・・・ヒロキ・・・・・・」
ヒロキ:「・・・なぜだ? なぜ俺とリサにあんな夢を見せた?
あの夢、あなたは俺の運命だって言ったよな?」
運命の女神:「その通りです。」
ヒロキ:「だったらなんで何も言ってくれなかったんだ!
‘これがあなたの運命です。’って勝手な夢見せやがって!
あらかじめわかっていたんだったらなぜ助けてくれなかったんだ!
そのせいでリサが、リサが犠牲になっちまったじゃねーか!
そんでもって俺に伝えたいことだと? ふざけるな!!
これ以上俺の周りの人を傷付けること言うんなら
俺はあなたを絶対に許さない!! もう現われないでくれ!」
運命の女神:「・・・それについては私も謝ります。
しかし、わかってほしい。私はあなたを傷付けるつもりで
未来を見せたのでないということを。」
ヒロキ:「ウソだ! じゃあ、何のためにあんな夢を見せたって言うんだ!?」
運命の女神:「それはヒロキ、あなたが2つの世界に選ばれた光の戦士だからです!」
ヒロキ:「2つの世界? 光の戦士?
何言ってるんだ? さっぱりわからないぜ!」
運命の女神:「知らないのも無理はありません。
あなた達地球人は私達の世界の存在を知らないのですから・・・」
ヒロキ:「私達の世界?? どういうことだ?」
運命の女神:「口で説明するよりも実際に見たほうがわかりやすいでしょう?」
ヒロキ:「実際に見るって・・・そんなことできるのか!?」
運命の女神:「ほんの少しの間なら見せられます。では行きますよ!」
マインドビジョン!
ヒロキ:「うわぁぁぁ〜〜〜・・・」
そう唱えると突如眩い光が走った!!
そして、俺はその光の中に吸い込まれるように
包まれて、そこである世界を見ることになる・・・
(TO BE CONTINUE)
アウウー!