特別版  裁判王〜逆転のデュエル〜

     僕の名前は武藤龍一・・・
     ある事件の裁判を見て、弁護士を目指し始めて、
     やっと弁護士になれた新米だ!
     そして、これから僕の長い戦いが始まるのだ!!



・・・・・・・・・・・?
 ううん、今何時だ・・・・・・!!!??



      「げっ! もうこんな時間!!」



僕は今日、生まれて初めての弁護をする。
そう・・・僕にとってとても重要な裁判の弁護を・・・。
やばい! 早く今まで集めた証拠品を組まなきゃ!
僕は急いで証拠品を持って、裁判所に向かった。


・・・そして、裁判所に着いた。
ハァ、ハァ、ハァ・・・・・・
 な、何とか間に合ったようだ。



         遅いじゃない!



その声は・・・先輩!?
僕は声がするほうを向くと、
遅かったじゃない! 何やっていたのよ?
いやぁ、今日のことを考えていたらよく眠れなくて・・・
全く・・・。 あまり心配させないで!



     彼女の名前は綾里杏子・・・僕の先輩である。
     彼女は立派な弁護士として有名だったが、
     ある事件がきっかけで弁護士を辞め、
     新たなる人生の道を探している・・・



すいません、先輩。 今日はわざわざ見に来てくれて。
当たり前じゃない! 後輩の面倒を見るのも先輩の義務ってものでしょ?
 それに今日はあなたにとって初めての裁判・・・
 わからないことが多いでしょうから私がサポートしてあげるから。

ありがとうございます。
お礼なら裁判で勝ってから言いなさい。
 あの依頼人・・・あなたのお友達なんでしょ?

・・・うううぅ〜、武藤・・・・・・
な、なんで負けてもないのに泣いているんだ?



     彼の名は矢張克也・・・僕の昔からの大親友である。
     今回の事件で容疑者として疑われている人物だ!
     その容疑とは・・・ある女性の殺害容疑である。
     しかも、その女性とは矢張の恋人だったのだ!
     こんな事になるなんて・・・運のない奴だなぁ〜・・・



ううぅぅぅ〜〜・・・・・・
 武藤・・・俺、俺は・・・・・・・

いいから泣くなって!
 もう裁判が始まるし。 お前の無実は僕が証明してみせるから。



     こうして僕の初めての戦いがきって落とされようとしていた。



「では、これより裁判を開始します。 弁護側・検事側、準備はよろしいですね?」
裁判長が開始の準備ができているか聞いてきた。
検事側、準備完了しています。
・・・・・・・・・・・・・・
「弁護側、準備はできていますか?」
・・・・・・・・・・・・・・
ちょっと武藤君・・・返事返事!
えっ、あっ、はい。 できています。
「・・・よろしい。 では裁判を始めます。」



           カン   カン



「では、両者とも自分で組んできた証拠品をセットしてください。」
はい、了解しました。
証拠品をセット? 何ですか、それ?
ちょっと武藤君! 新しい裁判のルールじゃない?
 まさか・・・忘れたなんて言わないでしょうね?

いや、忘れたと言うか・・・初めてですから・・・
はぁ・・・頭が痛くなってきたわ。
 いい、この裁判では自分で組んできた証拠品を武器にして戦うのよ。
 証拠品は裁判が進むにつれ増えることもあるけど、
 常に証拠品で相手に戦いを挑むのよ! 突きつけ方とかは大丈夫よね?

ええ、まぁ、わかってます。
だったら、まずは証拠品をセットして!
 セットしていない証拠品は武器にならないから気をつけなさいよ!

はい・・・わかりました。
 ・・・こうでいいんですね?

そうよ! あとは徐々に教えてあげるわ。
「両者ともセットが終わったようですね・・・。 では、」



          デュエル!



     こうして始まった僕の初めての裁判・・・
     はたしてどんなデュエルになるのか?
     そして、この戦いの勝者と矢張の運命は?



                              (つづく・・・かも?)