サイン オブ ソウル

大会への道〜高き山編パート2〜

     森をぬけ、山にさしかかった3人は
     町に向かうために山を登り始めた・・・



気をつけろよ。 危ないとこもところどころあるみたいだからさ。
俺は先導をとってラーミアを引っ張った。
ええ、わかっているわ。
ラーミアも慎重に山の道を登っていく。
2人とも大丈夫ですか?
飛んでいるチルは俺とラーミアの心配をした。
ああ、今のところ何とか大丈夫だから。
 ちょっとデコボコしてて疲れるけどな。

俺は今までの道とは違い、山道はしんどいと感じた。
私にはちょっときついかも・・・
早くも諦めモードになってしまったラーミア
おいおい、まだ登り始めたばかりじゃないか・・・

 でも、これだけの山を登りきるには時間もかかるしなぁ・・・
 何か近道でもあればいいんだけどな・・・」
俺は少しでも早く町に行くための道があるといいなと思った。
私も近道があるならそっちから行きたいわ。
それにはラーミアも賛成した。
・・・じゃあ、また私が調べてきましょうか?
 何かお二人とも‘チル、お願い見てきて?’って顔してますし・・・

チルはこれまでの短い旅で勘が鋭くなってきていた。
いや、そんな顔してるか?
俺は心の中でそう思っていたが、顔に出ているとは知らなかった。
私は素直にお願いするわ、チルちゃん。
ラーミアは完全にチルを頼りにした。
わかりました。 この辺りにぬけられそうな近道があるかどうか見てきます。
チルはこれまで同様見回りに行った。
(チル・・・よく頼りに思ってることわかったなぁ・・・)
 じゃ、俺たちもチルにばっかり探させたら悪いし、
 先に進みながらどこか道がないか見つけようぜ?

俺はちょっとチルが道具みたいになっているような気がして気分が悪かった。
えぇ、私たちも?
 ・・・って言ってる場合じゃないわね。
 ここのところ、チルちゃんにばかり頼りすぎかもしれないわね。
 私たちも頑張って探しましょう。

ラーミアはチルのことになると頑張れるみたいだった。
(何か知らないけど元気が出たみたいだな。)
 じゃ、俺たちも行こうぜ!

俺はまた先導をとって山を進み始めた。
結構道が曲がりくねっていて、今どこにいるのかもわからないくらいだ。
俺とラーミアは慎重に進みながら辺りをよく見回していた・・・
ラーミア、何かあったか?
ううん、特に変わった道はないわ・・・。
俺もラーミアもあるかどうかも知らない近道を探していると・・・


       「ヒロキさん! ラーミアさん!


どこからともなくチルが駆け寄ってきた。
チル? 何か見つけたのか?
俺はチルの慌てた様子から何かあると思った。
ありましたよ、近道らしき洞窟が!
チルはこの先に洞窟があることを教えてくれた。
本当に!? 本当なのね!
 やったわ! ありがとう、チルちゃん♪

ラーミアは近道と聞いてはしゃいでいた。
ありがとうな、チル・・・
 毎回調べてくれて・・・迷惑ばかりかけてけどさ。

俺は何かチルに悪い気がしてならなかった。
・・・そんなに気にしないで下さい。
 私、迷惑だなんて思ってませんから。

チルは仲間だから気にしないでと言ってくれた。
でも、いつも頼まれてばかりで大変じゃない?
俺はチルの立場で考えたら嫌だなと思った。
そんなことないです。
 それに、私にも面白いことがあります。

チルはそれのほかに楽しいと思うこともあると言ってきた。
面白いことって?
俺はチルの楽しいことが何なのか気になった。
それはですね・・・・・・
 ヒロキさんとラーミアさんを見ていることです。
 ヒロキさんとラーミアさん、とっても仲が良いですから♪

チルはクスッと笑いながら言った。
な、な、何言ってるんだよ、チル(汗
 仲間なんだから当たり前だろ!
 そんなことより早く先に行こうぜ!

俺はラーミアにこの話題が触れないようさっさと進み始めた。
ちょっとヒロキ、黙って先に行かないでよ。
ラーミアはもう近道に行くんだと思って、俺についてきた。
(クスクス・・・やっぱり仲良しは楽しいです。)
 では、私が見つけた洞窟に案内しますね。

チルはすれ違っている2人を見ながら洞窟へと案内し始めた・・・
                     (TO BE CONTINUED・・・)



↑チルの案内によって洞窟までやってきた3人。
 これが町に通じているかはわからないが、
 このほかに近道がないのならと入っていって・・・・・・


 次回・・・  大会への道〜高き山編パート3〜
 皆の心が・・・未来を変えていくんだ!!