サイン オブ ソウル

進め! 風の音を辿って・・・!!

    巣の弱点を突き、壊すことに成功したヒロキ!
    そんなヒロキが心配で駆けつけたラーミア・・・
    2人は合流し、巣を乗り越えさらに奥へと進んでいった・・・



ハァ・・・・・・ハァ・・・・・・・
烈風斬の使いすぎで少々息がきれていた・・・!
ねぇ、大丈夫なの? なんか辛そうだけど・・・
ラーミアは当然のように心配した。
・・・ああ、まだ何とか平気・・・さ!
 ちょっと力を使いすぎて疲れてるだけだから!

俺はどこかしら足どりが重かった・・・。
また・・・無理してない?
こっちの顔をじっと見ながら言ってきた!
(・・・やっぱ、わかってるんだ・・・・・・)

 しょ、正直に言うと、もう風の力は使えないかもしれない・・・
 どうやら能力を使うたびにかなり体力を消耗するみたいなんだ!
 ・・・だからってラーミアにばっかり頼っていたら・・・・・・」


    ポワ〜〜〜〜ン・・・・・


ラーミアは俺に癒しの魔法をかけた!
・・・やっぱりすぐ無茶するんだからぁ!
 ・・・頼ってるのはお互い様でしょ!?
 ヒロキが敵を倒して、私がヒロキの身体を癒す・・・・・
 それのどこが悪いって言うの!? ヒロキは1人じゃないんだよ!!

ラーミアは強く確かに言った!


    俺にだってわかっていた! もう1人ではないことくらい・・・。
    そりゃ、最初死刑になった時はもうだめだって思ったさ!
    ・・・けど、あの時もラーミアに助けられて、
    今はこうして一緒に旅しているわけか。
    今思えば、俺はこの世界に来てからずっと
    ラーミアに何度もなく助けられたっけ!?
    守らなければならない者に助けてもらうなんて・・・
    男としてかっこ悪いじゃんか!!
    ・・・けど、無理をしたってラーミアは喜ばないよなぁ・・・
    それこそかっこ悪い・・・よな?
    もう、もう偽るのはやめにしよう・・・!


・・・うん、確かにそうだな。
 もう、ラーミアも俺の大切な仲間だもんな!
 俺が信じないでどうするっていうんだよな!
 ・・・ごめん、何度も助けてくれて。 ラーミア・・・・・・

もう無理はできるだけやめよう! 俺はそう心に決めた!!
仲間・・・・・・
 (ヒロキが初めて私のこと仲間って・・・!!?)
 ・・・そんなの当たり前よ! 今頃気が付かないでよ!!
 だから、もう1人で先に行ったりしないでよね?
 私にできることがあったら言ってよね! 何でもするからね!!

ラーミアも初めて仲間意識ができてきた!
・・・俺だってそうさ!
 ラーミアを・・・この世界を守るためにできることをするさ!!
 だから・・・一緒に世界を守れるよう頑張ろうぜ?

俺はここに誓いをたてるため、手をさしだした!
もちろんよ! 私だって光の者なんだから!!
ラーミアも手をさしだし、2人は堅い握手を交わした!!
・・・それより、早く先に進みましょ!
ラーミアがさっきまでとは違い、積極的になった!
ああ、この先には風の精霊が待っているもんな!

 いつまでもグズってられないよな! じゃ、行くぜ!!!」
俺にとってこんな心強いものはない!
こんな近くに仲間がいるってことは・・・!
俺は、俺らしくいかなきゃさ! それが俺なんだから!!
何だか足どりが自然に速くなっていく・・・!!
試練をくぐりぬけることより仲間ができたってことのほうが上回っていた!
・・・しばらく進むと、入り組んだ道に出てきた・・・・・
うわっ!? 何だ!? こんなに道が・・・・・・
そこはまるで迷路! 一度道を間違えたら大変なことに!!
俺とラーミアはどの道が風の精霊へと通じる道か相談していた・・・。
一体、どの道か正解の道かわかるか!?
・・・私にだってわからないわ!
 ・・・って、ヒロキ! さっきみたいに風の音を聞けばいいじゃない!?

あっ! そういえばそうだったな・・・。
相談する以前に俺には道を聞き分けられることを思い出した!


    ・・・・・・・・・・・・・


    ・・・・・・・・・・・・・


    ・・・・ヒュ〜〜〜〜・・・・・


この道だ! この道から風の音が聞こえた!!
俺は3番目の道を指した!
・・・本当に不思議よね、ヒロキって!
 何でヒロキには風の音が聞こえるんだろう・・・?
 やっぱ、風の力を受け取ったせいなの?

ちょっとうらやましそうに見つめてきた。
それは俺だって知りたいさ!
 そのためにも早くここをぬけてしまおうぜ!

俺はラーミアを連れ、3番目の道に入っていった・・・・・・


その頃、1人完全に忘れられた人物が・・・
「わしゃ、何でチルフ様に会えんのじゃ!?
 わしの先祖は会えたって言うのに、どうしてじゃ!?
 あのカップルのように若くないといかんのかのぉ〜・・・・。」
冷たい風に当たりながらつぶやいていた・・・・・・
                     (TO BE CONTINUED・・・)



↑だんだんと自分らしくなっていく2人!
その一方で忘れられている者も・・・
彼らはこの先に何を見ることになるんだろうか!?
まだまだ2人には未知なる未来だった・・・・・・・。