サイン オブ ソウル

風のエレメント〜チルの課題〜

     アリナの兄のリツトの病気を治したラーミア
     その日はもう遅かったので、泊まっていくことにした。
     その時にリツトから聞いた大会のうわさ・・・
     これから目指す町にあるらしい・・・
     そのことも気につつ、一晩を過ごした次の日・・・・・・



「昨晩はゆっくり休めましたか?」
アリナは朝早くから元気に料理をつくっていた。
はい、おかげさまでゆっくり休めましたよ!
昨日の料理もすごくおいしかったですし!
皆さん、元気になってよかったです。
俺たちはこの2人のおかげで体を休めることができ、感謝した。
「それは良かったです。
 もう少しで朝食ができますんで、是非食べていってください。」


     アリナは昨日に引き続き今日も腕をふるって料理をつくっていった。
     そして、昨晩のように皆で朝食も楽しく食べた。
     2回も食事をごちそうになった俺たちは
     もう時間なので、そろそろ村を出るとその2人に別れを告げようとしていた。


「昨日は本当に兄の病気に治してもらってありがとうございます。
 私も兄もあなたたちの無事を願いますから、頑張ってくださいね!」
いえいえ、こちらこそ色々とお世話になりましたし、

 これでお互い様ですよ!
 俺たちも頑張るから、2人も元気でな!」
何だかまた仲間が増えたようで、少しくすぐったかった。
ああ、もうアリナを危険な目にあわせないためにも

 私たちも頑張ります。 どうぞお元気で!」
リツトはそう言って手を振ってくれた。
ああ、それじゃあ行ってくるから!
「またここに来ることがあれば是非うちに来てくださいね!」
ええ、その時はまた楽しく食事をしましょ♪
アリナもありったけの自然な笑顔で俺たちを送ってくれた。
そして、俺たちも2人に手を振り、再び森の中へ入っていった・・・。
あの2人、元気になってくれて嬉しいね!
ラーミアもいつの間にか笑顔でいた。
ああ、まぁな!
 あの2人のことだ、これからも元気でやっていくだろう。

俺もあんなに気持ちのいいことをしたのは嬉しかった。
(何だかヒロキさんもラーミアさんも楽しそうです。 良かったです。)
 ・・・そういえば、ヒロキさんは大会に出るんですか?

チルは俺も気にしていた話題を話し始めた。
ああ、あの話か・・・
 実は、俺もちょっと気にしててな! 出るかどうかは決めてないけどさ。
 何かさ・・・面白そうじゃね?

俺はちょっとワクワクしていた。
お、面白そう・・・なんですか?
チルにはちょっとこの感覚はわからなかった。
何が‘面白そうじゃね?’よ!
 そんなに戦うのが面白いわけ? 私にはわからないわ!

このワクワクはきっと俺にしかわからないのだろう・・・
いやさ、そういうことじゃなくてさ!
 この世界には面白いことがたくさんあるんだなって思ってさ!
 いろんな人・いろんな村や町・そして大会のうわさ・・・
 どれも俺の世界にはないものばかりで、楽しいんだ!
 ・・・勿論、この旅のことも忘れたわけじゃないぜ!
 俺はもっと強くなって、この戦いを終わらせるんだってことをさ!

俺は俺の使命をしつつ、色んな事をしたかった。
そう? そんなに楽しいの?
 ・・・確かにさっきのように良い事をすると嬉しいけどね。

ラーミアも人の笑顔には出会いたいと思った。
・・・今のヒロキさんのままじゃ無理なのです。
チルの口調が突然変わった。
えっ? 無理ってどういうことだ?
 もしかして大会のこと何か知っているのか?

俺もチルの言葉に少し戸惑った。
そういうことではありません。

 ヒロキさんはまだストームを使いこなしていないと言いたいのです。
 もし、その大会にヒロキさんより強い相手が出てきたら
 今のヒロキさんじゃ勝てないかもしれません。」
チルの口からとんでもない事が出てきた!
ストームを使いこなしていない?
 昨日の戦いのような能力じゃないのか? ストームって?

俺は確かにみた。 風と剣が一体化している姿を!
形自体は大体できたいますが、

 その形をつくるまでに時間がかかりすぎているのです!
 昨日の敵はたまたま弱かったから平気だったまでのことです。
 もしもっと強くて速い相手だったら危なかったのです。」
チルはストームをつくるまでの時間が長いと言ってきた。
もっと早くストームをつくれって言われても・・・

 一体どんぐらいまで縮めればいいんだ?」
俺は、チルは俺の風の力を引き出してくれるパートナーだったので
チルの話を知っておく必要があると考えた。
そうですね・・・・・・
 ストームをつくるまでに1秒はきってもらわないといけないです。



      「1秒だって!?」



     ここに来て、また一つ俺に壁が立ちはだかった!
     チルの話では、エレメント能力の作成に時間をかけてはダメらしい・・・
     それはこれから先の戦いにおいて必要不可欠だと言われた。
     しかし、それがまだ見ぬ風の力に必要になってくるとは知るはずもない俺は
     もっと強くなるため、チルにどうしたらいいかを聞いてみた。
     すると、チルはまたしてもとんでもない事を言ったのだ!



                     (TO BE CONTINUED・・・)




↑一夜明け、再び村を出た俺たち・・・
 しかし、チルから風のエレメント‘ストーム’の作成時間が長いと言われ、
 俺はチルの用意した修行を受けることになった!
 目標は1秒をきること! はたしてその修行とは・・・・・・


 次回・・・  想像〜チルの与えた試練〜
 皆の心が・・・未来を変えていくんだ!!